【コメコン】天使の仕事

「コンピュータウイルス……?」

 移動中の車内でライカは眉をひそめた。

「うむ」

 データをコピーし別のSDカードに移してウイルスを忍ばせたのだ。

「私がプログラムした特別製でね。彼らのパソコンは使い物にならなくなっているだろう」

 ベリルはクックッと喉の奥から絞り出すように笑った。

 パソコン内部のデータを食い荒らしたあとに自らのデータも破壊して終了する恐怖のプログラム──

 愛称は『自爆くん』

「さすがにあれだけのデータをSDカードに入れるのには苦労した」

 仕方なく持っていた最高容量のカードを使った……しれっと言ってのけるベリルに呆れて頭を抱えた。

「さて、そろそろ着くぞ」

「!」

 顔を上げるとアスファルトの駐車場が視界に入る。