「な゛っ!?」

 現れた人物にギョッとして立ち上がった。

「やあ」

「どっ……どうしてここに!?」

 笑顔で挨拶するベリルに目を見開く。

「イワンか」

「! お、覚えていてくれたかぁ~光栄だな」

 心にもないことを発した顔は引きつっている。

「一度組んだ相手は忘れないのでね」

 ほんのちょろっと組んだだけなのに恐ろしい記憶力だな……男は恐怖で身を固めた。