「個人向けの商品らしくてな。数は少なかったぜ。おうケビン! 親父さんは今日休みか?」

「……っ」

「ええ、ちょっと腰を痛めましてね。こないだの荷物がなんだったのか忘れたから聞きに行ってくれと友人の我々が頼まれました。しばらく仕事は休むそうです」

 応えようとした少年の肩に手を置きベリルが発した。

「ああ、なんだ。そういう事か……初めからそう言ってくれよ」

 控えめに差し出された手にベリルは苦笑いで札を数枚乗せる。