「え? ブルースが運んでた物?」

 3人は少年の父が務めている会社を尋ねた。

 大きなトラックが何台も並び積まれる荷物を待っている。

「うむ、それが何か知りたいのだが」

 ガタイの良い男はベリルに怪訝な表情を浮かべた。

「ああ! 思い出した。奴が運んだのは小麦粉だったと思うぜ」

 しかし彼がサイフからちらりと1ドル札を数枚見せると男は途端に饒舌(じょうぜつ)になる。

「小麦粉?」

 ライカが聞き返すと男はさらに続けた。