Link


最後の方は
涙で目が霞んで読めなかった…



もう満足だ。

私は良い友達を持って、こんなに幸福な事はない―




残り時間が3分を切った。


さすがに
彼女も少し苛つき始めてきた…


「早く押しなさい!!

死ぬのよあなた!!
あなたが死ぬのよ!!


早く押さないと
本当に死ぬのよ!!」


静かだった口調が怒声に変わっていた。




1分前―



私は彼女の目の前に
携帯電話のボタンに指を乗せ差し出した…


彼女は嬉しそうにニヤリと笑い言った。

「そうよ!!

いつ裏切るかも分からない他人の為に

死ぬなんて出来る訳がないわ!!


あーはっはは!!」



勝ち誇る彼女の目の前で私はニコリと笑い…


そして

持っていた携帯電話をそのまま床に落とした―



唖然とする彼女に私は言った。


「私は押さない!!


親友を犠牲にして
後悔して生きるのは死んでいるのと同じ…


それならば
私は親友を裏切らず

親友の為に死にたい!!」



残り時間が0になった―



.