それから私は―
ベッドの上で壁にもたれかかったまま座り
ただ時間が減っていくのを、ただ見つめていた…
残り時間が30分から29分へと変わった時―
彼女が私の前に
薄ら笑いを浮かべて現れた。
「さぁ
時間が無いわよ…
早く押しなさい…」
私は黙って首を横に振った。
その姿を見て彼女は少し驚いた表情をしたが、すぐに笑って言った。
「ふふふ
ギリギリになれば
誰だってそのボタンを押すのよ…
そして
お互いが絶望の中で生死を分かつ事になるのよ!!」
彼女の話を聞いても
私の心は平穏だった。
もう迷いはないのだ…
そんな時
携帯電話にメールの着信ランプが点灯した。
亜佐美…
あぁ…
金曜日にあんなに酷い事を言ってしまった…
そういえば
まだ謝ってなかった。
亜佐美ごめんね…
私はメールを開いた―
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