「そうよ…

自分の身は自分で守らなきゃ…
誰も守ってなんかくれない…

あなたはこの世に
たった一人の自分よ…」


追い討ちをかける様に、私の両頬に手をやり顔を近付けて話し掛ける…



送信ボタンに手を掛けようとしたその時―

マリアからのメールが届いた。


▽…頑張って!!

心が折れたら負けよ。
大丈夫…
あなたならきっと大丈夫。

負けないで自分に…▽



そ、そうだ
まだ時間はある―


後悔しない選択をしよう!!



私は
喉を押さえて立ち上がると携帯電話を閉じ、ベッドの上に投げた。

そして
彼女に向かって強がって見せた…


「私は押さない…」


その姿を彼女は指を差して高笑いした。


「あはははは!!


時間の問題ね…
それまで十分苦しむといいわ!!


ふふふ……」


彼女はそう言いながらスッと消えた。



でも
確かにこのままだと彼女の言う通りになると、自分でも分かった…



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