「京子帰ったの~?」


台所から母の声がした―



母にこの首の痕を見せる訳にはいかない。

もう、一目で手痕だと分かる位にハッキリとしている…


「あ、うん。

あ、遊んで来ちゃったからすぐに勉強始める…

一段落したら食べるから、夕飯は食卓の上に置いておいてね」


そう言い残すと、私は急いで階段を上がった。



階段を上がり切った所でまた、首がキリキリと絞め付けられる様に痛み始めた―

自室のドアを開け
転がり込む様に中に入った。



すると―


彼女が私の椅子に座り、その姿を嘲笑っていた!!



「あはははっ
苦しいでしょ?

徐々に苦しく…
もっと苦しくなるわよ…

あなたがいくら頑張った所で、相手には分かりやしないのよ…


早く送信したら?

あははははは!!」


こ、こんな苦しみが続くの…?

明日までずっと…

これでも
こんなに苦しいのに…

何故
私が他人の為にこんな思いをしなきゃいけないの?


あぁ…


もう…
もう押してしまおうか
送信ボタン…


そうすれば
何もかも全て楽になる―



私もよく頑張ったわよね…

もういいよね……



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