江藤さんの携帯電話からFにアクセスする―
あっ…
簡単ログイン設定になっていない!?
パスワード…何?
はぁ…
私はガックリと肩を落とした―
Fはパスワードの再発行や、問い合わせをしていない…
自分の作成した質問に答える形式でしか、確認出来ないシステムになっている。
折角手にした手掛かりを、私はどうする事も出来なくなった…
そして
自分の真っ赤な待受画面は、残り時間が1500分を表示していた―
帰宅する頃になると、首がしきりにキリキリと痛む様になり始めた。
確認の為に急いで洗面所に行き鏡を見ると…
赤い痕は、既に手痕に見える迄になっていた。
タイムリミットまで後僅か…
私の心は未だ決まっていない。
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