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マリアからは励ましのメールが届き続けていた。

今はそれが
私の正気を保つ唯一のモノだった…




翌朝―



目が覚めると、
外は私の心の様に薄暗く曇っていた。


私は朝食を済ませると母を振り切り、すぐに家を飛び出しバスに乗った。

江藤醤油に行く為に…


私はどうしても、
江藤さんについて知りたい事があった。

そして
もしかしたらそれは、まだそこに在るかも知れなかった―



バスで終点の崎山駅まで行くと、駅のすぐ裏に江藤醤油はあった。
江戸時代から続く、県内屈指の醸造メーカーだ。


確かに
これだけ近ければ、ネットカフェに毎日通えたはずだ…



私は陸橋を越えると駅裏に回り、江藤さんの実家に向かう―


長い白壁が200メートルは続き、ようやく玄関に到着した。



高さが3メートルはあろうかという木の門。
その端に備えられたインターホンを鳴らした…


ピンポーン



暫くして応答があった…



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