廊下に連れ出された私は、意味がよく理解出来ていなかった。
「磯辺さん
草抜さんと喧嘩なんかしちゃダメよ。
ちゃんと
自分から仲直りして…
謝ればきっと大丈夫よ!!
親友なんだからもう一度信じて!!」
その言葉―!!
「マ、マリア…
秋山さんがマリア?」
「大丈夫!!
いざという時は私もついてるから!!」
秋山さんがマリアだったなんて―
私は何がなんだか分からなくなっていたが、勇気を貰った気がした。
いつもの秋山さんを見れば、マリアが秋山さんと同一人物というのも納得出来る。
私はマリア、
秋山さんに勇気を貰い自分から謝る決心をした…
ただ―
このまま信じるだけで
それだけで私はどうなると言うのか?
自分の生命と直結しているだけに、その思いはどうしても拭いきれなかった…
放課後―
下校しようとする亜佐美に背後から声を掛けた。
「あ、亜佐美…
あ、あのね……」
亜佐美は足を止める事も、振り返る事もなく足早に去って行った…
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