帰宅中のバスで、薄暗い窓の外を見つめながら考える―
これは
招待メールを送信された人を狙っている訳ではないんだ…
招待メールを送信した人を、友達の裏切りという絶望感の中で恨みを晴らそうとしているんだ。
狙いは、裏F招待メール送信者…
亜佐美―。
徐々に私の中で、"亜佐美を犠牲にして生き残っても構わない―"
という気持ちが強くなっていた。
親友を裏切るなんて、そんな人は生きていても仕方がない。
「ただいま…」
今日も少し遅くなってしまった。
「京子!!
昨日も言ったでしょっ
プラプラ遊ばないで勉強しなさい!!」
母が玄関までドカドカと出て来た。
と
私の顔を暫く眺めてボソリと呟いた。
「あなた
鬼相になったわね…
母さんは優しい子になる様にとだけ願ってきたのに…」
母は台所へと戻って行った。
え…
鬼の様な…
私はバタバタと急いで洗面所に向かった。
鏡に映し出されたのは紛れもなく自分自身…
目がつり上がり
目の周辺が青黒くなった自分自身だった。
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