白い簡素なテーブルと椅子が置いてある狭い部屋―
ここが従業員用の休憩ルームらしい。
「適当に座って」
言われるままに、私は入口付近の椅子に腰掛けた。
女性店員は私の正面に座り話し始めた…
「香織ちゃんは、この店がオープンした当時からのお客で…
本当、
毎日の様に来ていた。
ある日、
本人に毎日来る理由を聞いてみたの…
"家が厳しいから、帰宅するとパソコンや携帯電話で遊べない"
だって
苦笑いしながら答えた…」
私は女性店員の話を静かに聞いていた。
「香織ちゃんがよく使っていたのは―
"Free Image"
パソコンからも携帯電話からもアクセス出来るSNS。
楽しいサークルがあって、そこに入り浸っているとか言ってた。
名前は聞いたんだけど…
今は思い出せないな。
あ…
あと
来なくなる1ヶ月前頃、特別な会員になったとかって凄い喜んでたけど―」
裏Fの会員になったんだ。
亜佐美が招待したんだろう…
「そういえば―」
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