「実際に私もそうだったし…
他人の事等言えた義理ではいけど―
それから私はずっと、裏Fの事を調べていた。
だけど
メンバー自体の数も少ないし、何か暗黙のルールでもあるのか…
全くメンバーにすら出会わなかった。
そんなある日―」
そこまで話すと
アールは立上がり、ベンチの裏にあった自動販売機でお茶のペットボトルを買った。
そして
ベンチにまた座り、一口飲むと少しためらう様に話を続けた…
「そんなある日―
Fのメンバーでもありリアルな親友でもあるレナが、そんな私を見兼ねて声を掛けてきたの…
"そんなに裏Fに入りたいなら、私が紹介してあげようか?"
と」
話を静かに聞いていた私の顔が、一瞬にして蒼白になったのが自分でも分かった。
その姿に何の反応も示さず、アールは話を続けた…
「そのレナから届いた招待メール…
私はそれが
あのサイトへ繋がるメールだとは知らず指示通りに操作した」
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