私達が座ったベンチは、丁度建物の影になっていて少し薄暗かった。
「あ、あの…
早速なんだけど、あのサイトについて教えて欲しいの!!」
急いで結論を求める私を余所に、アールと名乗る女の子は何処か遠い目をしていた…
「あ…うん。
私が言う事を信じるか信じないかは自―」
「信じるから!!」
アールの言葉を遮る様に、私は口を挟んだ。
アールは
そんな私の姿を見て、静かに本題を話し始めた―
「私が体験したのは今年の6月…
今から3ヶ月前の事だった―
当時の私は、Fにドップリと浸かっていて常にサークルやチャットに入って話をしていたの。
友達も100人を超えて、Fの同年代では結構有名になっていて…
それが自分でも自慢だった。
それで私が次に目指したのが裏Fのメンバー…
噂は時折聞くものの、当時の私にすら全く実態が掴めなかった。
人はみんな
そういう秘密めいたモノに興味を示すモノでしょ?」
アールは私を見て、冷ややかに少し笑った―
.



