微力なのは分かっている。

私一人でどうにかできるものではないかもしれない。

だけど、ここは私の故郷だ。

できる事なら、何とか皆を救ってあげたい。

絶望に止まりそうだった足が動き出す。

私は、路地を真っ直ぐに歩き始めた。