爆発によって暴徒達の追跡は完全に途絶えた。

如何に常人より耐久力に優れ、痛覚の麻痺した暴徒達でも、あの爆発には耐えられなかったらしい。

レイがチラリと腕時計を見る。

この島へのミサイル発射まで、あと30分程度。

何とか余裕を持って脱出が出来そうだ。

走り続けるうちに、海が見えてきた。

そして港というには寂れた、小さな船着場も見える。

これが地図に載っていた港のようだ。

私達は手分けして港を探し。

「アシュリー、こっちだ」

レイの声に私は駆け寄る。

あった。

小型のボートが、港に横付けされている。

恐らくこれが、シバタが上陸の際に使ったボートだろう。