「それにしても、先輩早いですね。まだ7時30分過ぎですよ」
時計を見ながら近づいてくる。
「は…、早起きしたから…」
下を向いて返事をした後、顔上げると目の前には桃子ちゃんの顔があった。
ち…近いっ……!
ど、どどどうしよう。
すっごく良い匂いが………
そんな事を考えていると、桃子ちゃんが手を伸ばしてきた。
「…っ…!?」
ビックリして反射的に目をつむってしまう。
「ネクタイ、曲がってるよ。」
そう言うとネクタイを直してくれた。
「今日は蝶ネクタイじゃないんだ。」
桃子ちゃん、
そんな近くでボクを見ないでください。
