そこには桃子ちゃんが立っていた。 「私、部活には入ってないよ。」 朝から桃子ちゃんに会えた嬉しさが、顔を真っ赤にする。 「あー…そうなんだ…。」 冷たく返してしまう自分が憎い。 「…昨日はありがとう。」 ボクはお礼を言ってみた。 もちろん、目は見れなかったけど。 「大丈夫です、手芸は好きだから!」 くしゃっと笑いながらボクの顔を見る君が、愛しくてたまらなかった。 母ちゃん、 これが恋ってやつですか。