つまりは慎也が付き合い始めた恋人の美有が母子家庭と知っても決して差別はしなかったのだ。

 母親の瑞希同様むしろ慎也は美有の美しさにも惹かれたがその内面のしっかりとした性格を見抜きその性格を好きになっていったのである。

 そして年頃の息子が付き合っている相手が母子家庭の美有だと知った笹本夫妻もまた美有の気立ての良さやがんばり屋さんなところが気に入りそんな二人を温かく見守っていた。