私はすぐに彼奴の姿を見つけた。



でも彼奴はさっきの悪戯な彼とは違う表情で携帯を見ながら涙を流していた。


理解できなかった

だって想像もできないじゃない?


彼奴が涙を流しているのを



私はそれを黙ってみていた。


「おい。盗み聞きとは嫌な奴だな。」


眉間に皺をよせて彼は私に言った。


怒ってる…


でも私は怒られるような事何もしてない。


だから「貴方なんかに興味ないの。」
と突き放した。


嘘。

本当は凄く会いたかったのに…


そう言って屋上を出ようとした瞬間私の腕がぐいっと引かれた。


「え?」


私は驚いて彼を見た。

だって


彼は…