すると、錬くんは両手を前に出しながら頭を左右に振った。
「まったく陽輝は…独り占めしちゃダメじゃない!」
そう言いながら私の方を向き直ると、錬くんの手が伸びてきて私の肩に手をおいて、自分の方に引き寄せた。
「‥わっ!」
そのまま私の体は何かに吸い込まれるように、錬くんの体にすっぽり収まってしまった。
それを見ていた陽輝くんが眉間にシワを寄せて、錬くんを軽く睨む。
な、な、なんか…
黒い雰囲気‥?
少し、様子を見てみる。
相変わらず2人の間はバチバチと目には見えない火花が散っていた。
このままだと、変な方向にいっちゃうよー‥。
どっ‥どうしたらいいの?
困り果てながら、この場をどうしたらいいか頭を巡らせていると、何やら路地裏の方から誰かの叫び声が聞こえた。



