俺は朝比奈の姿が見えなくなると、錬の顔を見た。




「お前、アイツに気があるのか?」




少し、怒り気味に言って錬の様子を見る。



コイツ…朝比奈にベタベタしやがって…。



すると、焦り気味に錬が目を泳がせた。



「な、なんでだよ~??陽輝、どうかしちゃったのか?」




明らかにふざけあんばいに答える錬に俺は錬の胸ぐらを掴んだ。




「ふがけんな。お前、さっきアイツにベタベタ触ってただろ!?」





「俺はアイツが本気でほしんだ。いつもみたいな遊びで朝比奈にまで手をだすな」




「ふ~ん。そうか、陽輝は亜美ちゃんのこと好きなわけねぇ~?」





はっ。しまった!

つい、頭に昇って喋ってしまった。




ニヤリと、人の上に立って上機嫌な顔で錬は笑った。