カリカリカリ…
静かな空間には鉛筆の音だけが響く。

シャーペンにしないの?って聞かれた事があるけど、私は小学生から6年間鉛筆だったし、むしろすぐに慣れれるみんながすごい。


(家庭教師……男の人……4歳差……)

さっきからこの言葉が頭にこびりついて離れない。

ついに私は鉛筆を置いて、友達にメールをうつ。


『私の所に家庭教師がくるんだって…どうしよう?』

と送ると、1分もしないうちにメールが返ってきた。

『そうなんだ!
いいじゃん♪ 上位ランクの高校狙えるかもよ?』

これを1分いないに打つなんてすごいなって思いながら、カチカチとメールを打ち返す。

『んー…私バカだからきてもらっても意味ないと思うな↓↓』

そう打ち返して、数秒たったら着信音が流れはじめた。通話ボタンを押して出ると、友達の声がする。

『大丈夫だよ!!
結菜のノートすごく綺麗で、みやすいもん!
結菜は素質あるけど生かせてないだけっ!!』

そう一方的にいわれて、ブツリと電話が切れた。

さすがだな…って思いながら、『おやすみ。ありがとう』って打っておいた。

パタンと携帯を閉じて、私は眠りについた。