瀬野に助けを求める時点でアタシ負けてるじゃん。



「共通の知り合いがいてね。ちょっとその人の事で頼み事したんだ。な、瑠華」

「そうそう。ね、たいした事じゃないでしょ?」



瀬野は一瞬チラッとこっちを見て、不適な笑みを浮かべながら自分の席の方へ行った。



「なぁんだ。デートでもしたのかと思っちゃった。つまんないのー」



つまんないって…。



そんな期待されても…。



「また何かあったら教えてね。誰にも言わないから」



真理は自分の席に戻っていったから、アタシも戻るともちろん隣には瀬野。



そりゃこの顔にはみんな騙されるわ。




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