準備が終わったのは9時40分。 もう間に合わねぇ… でも、急がねば!! 「いってくる!!」 玄関先で大きな声で叫んでドアを開ける瞬間 「待って奏!!」 母親に呼び止められる。 「何だよ!俺急いでんだよ!!」 「朱里ちゃんとの約束でしょう?母さん、送っていくから」 にこにこと笑う母さん 「助かる!!サンキュー」 車に乗って駅に行く。 時計は9時50分を指していた。 もちろんまだ朱里は来ていない。 ホッ…よかった…