誰もいない廊下を走る。 早いとこ隠れないと、きっとすぐに見つかってしまう。 豪華な造りなのに、この学園は広くて隠れる所がない。 だいたい、あたしは何でこんなことになってしまったんだっけ。 悪い子としてないのにっ。 ぜったい ぜったい王子のせいだ。 「どうしよ…」 途方に暮れていたとき、廊下の窓から庭園が見えた。 豪華な噴水の近くにある、大きな木の木陰。 「あそこしか…ないっ」 迷っている暇なんてなくて、あたしは急いで外へ出る。 .