僕様王子に全てを奪われてⅡ

どうしてそんなことを質問するんだ

元の手がわたしの腰に回った

熱い手が、わたしの背中にある

「ホテルに行くか?」

「いいのか?
本当に?」

「何度も聞くな」

「だって…わたしが告白したときは…」

「あれが告白かよ
未成年のくせに酒の力を借りて、酔っぱらった身体で言われたって
むかつくだけ」

へ?

…は?

ナニ、それ…意味がわかんない

確かに、告白したときは…有栖川の見合いが決まったばかりで

苛々しながら、ちょびっと梅酒なるものを1杯ほど飲んだけど…

酔っぱらうってほど酔ってなかった

「ちょ…何だそれ
無茶苦茶、悩んだんだぞ
今日のことだって…」

「はいはい、ここ数日食事も喉が通らないほど、悩んだんだろ
んなの、見てればわかる
だが、俺に何ができる?
乙葉を抱くなんて簡単にできる
だけど…それでは根本的な解決にはならない」

「どうにかしてくれるつもりだったのかよ」

「まあ、それなりに…」

「なんだ! 何をしてくれる?」