僕様王子に全てを奪われてⅡ

「あ、馬鹿之介…奥から荷物を持ってこい」

勇人さんが、竜ちゃんに目くばせをした

「はいはーい、馬鹿之介は愛子のためにプレゼントを持ってきますよ」

竜ちゃんがよろよろと立ちあがると、居間を出て行った

「プレゼント?」

私は首をかしげた

「学校、行きたがってただろ?
有栖川が無事、高波を落とした
お礼に、愛子の望んでいた高校編入の手続きを俺がさせてもらった」

「え?」

「金の心配はねえよ
有栖川さんにきちんと払ってもらったから」

払ってくれた?

そんなの知らないけど…いつ?

「不思議そうな顔だな
高波逮捕直後に、有栖川にお願いしたんだよ
金、出せって」

「それってお願いじゃなくて…脅しじゃないの?」

貴美恵さんが横から突っ込みを入れる

「まあ、どっちだっていいんだよ
彼はきちんと入学金を払ってくれたんだから」

勇人さんが、ぶっきらぼうに答えた

「いいんですか?
本当に、通っていいんですか?」

「いいも、何も
有栖川さんが金を払ったんだから、9月から愛子の席は紫桜に用意されてるんだよ」

勇人さんが苦笑した