僕様王子に全てを奪われてⅡ

「立って歩けるようになった…とか?」

私の言葉に、冴子の冷たい視線が刺さった

「馬鹿?
それとも緊張をほぐしたいだけの寒いギャグ?」

「両方ってことで…」

手に持っている書類をそろえると、冴子が深いため息をついた

「聖一郎さんの見合い相手を決めたわ
あんたとの交際を認めてない上に、結婚もさせたくないようよ
いくら聖一郎さんは華道の後継をしたとしても、有栖川家の実権を握っているのは
母である聖子よ
その聖子が見合いを決めた
子供である聖一郎さんには逃げられない現実よ
さあ、どうしましょうね~」

冴子がにっこりと笑った

「まるで他人事のように…」

「だって他人事だもの
まあ、できれば聖一郎さんが幸せになって欲しいけど、私としたら、誰と結婚しようが関係ないわ」

おほほほっと冴子がわざとらしい笑い声をたてた

なんか…むかつくんですけど

見合い…かあ

有栖川が見合い

私以外の人と…なんて嫌だよ