My Story ━自分物語り━

自分より年下であろう女の子に可愛いと言われるなんて思ってもみなかった心慈は思わず赤面した。

「マスター!顔が変わったよ!」
『~ッ!そ、それよりマスターってどんな意味だよ!?』
「そのままの意味だけど。マスター(ご主人様)って」

アリルは心慈の腰に手を回し抱きついてくる。そんなアリルに心慈は異様に反応した。

「ねぇ…早くアダマスの誓いのキスして」

心慈の心臓が大きく跳ねる。心慈にとってはファーストキスになるのだから人生で起きる大きな出来事のひとつだ。

「もう何もじもじしてるのっ!無理矢理でもしてもらうんだから!」

アリルが強引に首を引っ張り自分の頬に心慈の唇をあてがわした。
するとシュウ―と煙が立ち、唇が触れた所は星形のタトゥーになった。

「やった!やった!これであたしもアダマスだぁ~!!」

耳と尻尾をピンと立て喜ぶアリルに心慈は真っ赤な顔で呆然としていた。