「おい、おいって。しかとかよ!!」
「えっ、なんか言った?」
「だから、もう授業始まってるから、1時間サボろうかって。」
……はっ!?
一体、コイツは何を言ってるんだ?
開いた口が塞がらないし。
「本気?」
「いや、冗談でこんなこと言わないから。そうと決まったら行くか!!!」
いやいや、冗談といってくれよ。春樹くん!!
……ん?
『そうと決まったら行くか!!!』
……はっ!?行かないし。
あのー、行くなんて一言もいってないですけど、春樹さん?
「いやいや。誰も行くなんて言ってないし。」
「言っとくけど、お前に拒否権ねぇから。それに、こうなったのも、誰かさんのね・ぼ・う・のせいなんだからな。」
「うぐっ!!」
聞きましたか、皆さん!!!
この春樹とかいう人、ヒドイと思いませんか?
拒否権が無いだの。わたしの、寝坊のせいだの。(←まぁ、事実なんだけどね。)
でも、嫌みたらしく笑う春樹に、私は何も言えずにそのまま付いて行くしかなかった。