「もしもし?」


『何~?A』


少しくぐもったQの声。


「お前、泣いた?」


『そんなわけないよぉ、で?情報?』


誤魔化された気もしたけど、目的はこっちだ。


「あぁ…あいつは?」


『Aもそれしか頭に無いの?あの子が可哀想~』


「あの子?」


Qの言い方に少し引っかかる。


『気にしないで、こっちの話ぃ』


「今何してるんだ?あいつ」


『今ね、修平のこと…知っちゃったよ?』


ほっ

少し安心した。

そこまで辿りついているんだ――

大丈夫、あと少し。


「そっか…Qも悪いな。こんなこと調べてもらって」


『全然いいよ★放送室とかいろいろ楽しいし』


「Kはどうだった?」


『あ~…Kはね、うん!!元気だったよ~』


一生懸命誤魔化すQに少し胸が痛んだ。


「Kに…言わねぇの?」


『…言わないよ』


一瞬で声のトーンが下がる。


『もう、気付かれちゃったかもね★』


声は戻ったけど、きっと寂しそうな顔をしてる。