「ぁ!!俺は池谷怜夜(いけたにれいや)。

水泳部じゃないよ。


ちょっと追われてて……。

ここで隠れてたんだ。」





俺は早口でそう言って、


「プールは使わないよ。」


と、付け足した。





女の子はクスリと笑って、


『よかった。私、内緒で泳ぎの練習してたの。


えっと、私は神田 水紀(かんだみずき)。


ここの学校の2-1だよ。



よろしく☆』



水紀は微笑んだ。



なにがよろしくなのかわからないが、




「俺は2-5だよ。

同い年だったんだ。

こちらこそよろしく☆」



と、笑って見せた。




『怜夜君でいい?』



「いいよ。俺も水紀ちゃんでいい?」




なんて、女子みたいな会話を交した。