「大体さ~、カズキの『待ってて』って
何をなわけ?」

納得いかないと、自分のことのように
ブツブツ文句を言っている


確かに何を待っててなのかは、
私も分からないが、カズキが『何か』を
しているのは、漠然とだが感じていた

だから全てを話してくれるのを
待っている
それが今の私に出来る精一杯…


そんな私の顔をチラリと見て
何かを感じたのかは分からないが


「まあ、二人のことだから
私がとやかく言うことじゃないし、
大丈夫なんだろうけどね…」

まるで一人でボケと突っ込みを
しているみたい

何時も気にかけてくれて見守って
いてくれるサキちゃん

「何かあったらいつでも話してね」

私にとってお守りみたいな言葉に
『ありがとう』と微笑んで
私はスタッフルームを後にした