その日は朝から蒸し暑く、
どんよりとした曇り空で、
今にも雨が降り出しそうな天気だった


「えー!あんたたち
まだ付き合ってないの?
あれから何ヶ月経ってると思ってんの
全くカズキはなにしてんのよ」

バイト先のスタッフルームで
サキちゃんが呆れた表情を見せていた


私はこれからバイトに入るところ
先に入っていたサキちゃんは、
入れ違いで上がるところだった

あの日ウエハラ先輩とカズキとのことは
サキちゃんには既に話していて、
暫くしても何の進展もなさそうな私と
カズキのことを『どうなってんの?』と
聞いてきたのだ

それに私が『別に何も…』と
答えたのに対し、さっきのサキちゃんの
言葉が出たというわけだ