少しずつ暖かな陽射しと爽やかな風が身体を包み

淡いピンクが、徐々に空を覆い始める様が瞳を心地良してくれるのとは裏腹に、
心は、あの鈍よりと重く寒い冬のままだった


否応なしに受験色に染まって行く自分を、一方では否定したくて、でも一方ではもう三年生、進学を考えているんだから当たり前だとも思う…


クラスに一人二人は就職組がいて、受験とは無関係とばかりにはしゃいでいる

冷たい視線を送りながらも、羨ましいという気持ちが全くないと言えば嘘になる…

きっと受験組の多くが同じ気持ちを抱え
日々を過ごしていたに違いない。