「ん?何が?」

「あんたねぇ・・・

 とぼけたって無駄なの

 それくらい分かるでしょ?」

「ん・・・あぁ・・・」

「ププッ」

「勇斗?正直に見せたら?」

「ん・・・」

よし

ここまでは思惑通りだ・・・

少しバツが悪そうに

バッグから通知表を取り出し

母さんに手渡す

「・・・ふーん

 別段悪くは無さそうだけど

 あんた今年受験なのよ?

 大丈夫なの?」

「判ってるよ

 だから今年は
 
 さっさと課題済ませるつもりだから

 勘弁してよ ね?

 アユミが監督してくれるって

 言ってるしさ なぁ?」

と、素麺を啜ってるアユミに話を振って

昼食にありつくとしよう


母さんとアユミが話し始めると

会話が途切れないのも

計算に入ってる


なんとも・・・

女同士ってのは

いつまでも会話が続くものだな・・・


結局

俺たち2人で粗方の素麺を片付けてしまった

「んじゃアユミの家行ってくるから

 夜には帰るよ」

「はいはい 行ってらっしゃい

 気を付けるのよ?

 あまり遅くにはならない様にね?」

・・・

追求は無さそうだな・・・

よし、あとは夜の父さんだけだ