「ひゅー 蒼やっるーっ♪」



「お前はオロオロしてないで柏木さんを助けろよ」



「萌ちゃん、だろ?」



「は?」



「柏木さんじゃなくて、萌ちゃん!」



「……………」



「ちょ、蒼シカト~っ?」





はぁ……



碧めんどくせー。





「碧、そろそろ部活行かなくていいの?」



「えっ もうそんな時間!?」





碧の相手が段々面倒くさくなってたオレの雰囲気を察したのか、芽衣が碧に話しかける。





「ほら、走れサッカー部!」





碧の荷物を碧に押し付け、芽衣は碧を走らせる。



走ってる碧は周りの目を奪わせるようなヤツなのに。



なんで喋り出すとあんなに面倒くさいんだろ。