静かに出ていけよ。



廊下に出たと思えば





「萌ちゃん!?」





って驚く碧の声。



柏木さんのこととなれば話しは別で。



オレは思わず廊下に走ってしまう。



見ればうつ伏せに倒れている柏木さん。



その横でオロオロしている碧。



早く立たせてあげろよ、

とか勝手に心の中で悪態をついて柏木さんに声を掛ける。





「大丈夫?」



「な、んとか……」





顔だけ上に上げてオレに答える柏木さん。



鼻の頭が少し赤い。



擦ったのかな。



柏木さんを立たせるために体を持ち上げる。



かる……



びっくりするくらい柏木さんは軽くて、なんか壊れそうだなって思った。