この時がなんだかんだで1番緊張するんだよね。



蒼くんに本を差し出すとき。



だって手触れたらどうしよう~~とか思うじゃない!!



緊張してしょうがないよ~っ!!



ドキドキが止まらない。



何度本借りてもこれだけは慣れない。



でも蒼くんの手とか、黒縁メガネの奥の瞳とか近くで一瞬でも見れることは嬉しいけど。



あと





「期限は1週間ね」





って、ちょっとだけど蒼くんの声が聞けること。



それがとても嬉しくて、なんだか泣きそうになるんだ。



蒼くんから本を受け取ろうとすると、





「そーうーっ!」





って元気な碧(ヘキ)くんの声がする。



碧くんは蒼くんの双子の弟。



元気な碧くんと、物静かな蒼くん。



2人とも顔は似てるのに、性格は全く違う。



見てる限り面白いんだ、この2人。