あ、なんかまた涙出てきた。



ここ教室なのにな。



まだそんなに人来て無いし、泣いても大丈夫な気がするけど。



って思ったのが悪かった。



我慢出来ずに涙が零れ落ちる。





「えっ」





最初に気付いたのは蒼くんだった。





「どうした? どっか痛い?」



「いえ、そうじゃ、なくて…」





違う、と言いたいのに涙に邪魔されて言えず、

ゴシゴシと、目元を拭っても涙は止まらない。



なんでだろう。



蒼くんを思うと、涙が止まらないんだ。





「とりあえず場所移動しよ?」





心配そうな顔をした蒼くんがそう言って私を引っ張っていく。



その間も涙が止まらなくて。



ヘタしたら蒼くんが私を泣かせてるみたいに見えるよね。



泣き止まなくちゃ、

そう思うのに涙は一向に止まらない。