「あれー? 翔太!?」
「え?」
名前を呼ばれて振り返ると、声の主は中学時代の先輩だった。
先輩の隣にはもう1人女の人がいる。
先輩のといるんだし年上かな?
なんか年上ってより年下ってイメージの人。
「雅(ミヤビ)さんっ! お久しぶりです」
「久しぶりー♪
最近会わないから翔太どうしてるかと思ってたよ」
「雅さんこそ!
オレ全く雅さん見ませんよー?」
「あたしの学校ちょっと遠いからねぇ。
アンタ地元の高校行ってんでしょ?」
「はい、桜高校に……」
「あ! 桜かぁ!
桜校って桜の木いっぱいあって綺麗だよねっ
いやーにしても本当なつかしい……ってそっちのコは?」
話しに夢中になっていたオレは雅さんの言葉で我にかえる。
やべっ 桃花がいたんだっ
「あ、もしかして彼女?
デート中だった?」
「いえ、別にそういうわけじゃ……」