空の姫と海の王子



「遅すぎー、遊んでたの?」


クスクスと笑う蓮の言葉の先にいるのは
純白のローブを身にまとった金髪の女性

雷神サラは蓮の言葉に眉を上げると
ふわり、と重力を無視して浮き上がり
そのまま蓮の前に移動して


「誰のせいだ馬鹿者め!!!!」


空中跳び膝蹴りを繰り出した


顔に当たる寸前でよけた蓮は
大袈裟に溜め息をついてみせた


「危ないなあ、僕の格好いい顔に傷がついたらどーするのー?」

「格好いい?童顔の間違いだろうが」

「………若い、って言ってほしいなー」

「クソガキめ」


今度は蓮の作り笑顔に青筋が入る
それをニヤニヤと楽しそうに笑うサラ

一触即発の二人の間に立つ奈央は
あきれたように額を押さえて、叫んだ


「あんた達……いい加減にしろ!」


奈央の怒鳴るような大声に
サラと蓮はビクリと身体を震わせ
その後すぐにふん、と鼻で笑った


「黙れ人間の小娘」

「邪魔しないでよねー、これだから馬鹿はさー」

「……ああん?」


一触即発再び


「やめろって。そろそろ行くぞ」


三人は葵の落ち着いた声に振り返った