空の姫と海の王子



「そして、彼らを見つける為には、」


難しい顔をした奈央は眉間に手をやると
もう片方の手で言葉を続ける葵を制した


「……あー、ちょい待って、混乱してきた」

「君ってつくづく思うけどさー、ほんと、頭弱いよねー」

「あん?何、喧嘩売ってんの?」

「嫌だなあー、事実を君の頭でも理解出来るように述べただけだよー」


爽やかな笑顔で毒を吐く蓮と
それを鬼の形相で睨む奈央

ぎゃんぎゃん騒ぐ二人を見て
葵は笑みが零れるのが分かった


気持ちが軽い

クウとカイを呪縛から解放する為
この世界を手っ取り早く平和にする為

その為には、と考えた事に
何故春が首を縦に振らなかったのか
俺にはまだ分からない

春と行動すれば分かるだろうか

俺は、春のように
誰かに対して優しくなれるのか

今は分からないその答えは

果たして俺が望むものなのだろうか


穏やかな寝顔の春に視線を移した


「なあ、春」


俺は何を望んでいたのか
頑なだった意思が薄れてくんだよ
 

「えーっと、つまりあれっしょ?春達は扉を壊したから、扉がキレて春達をただの人間にしちゃったと」

「割愛もいいとこだねー。凄いアバウト、幼稚園児でも理解できるよー。すごーいすごーい」

「っ………!じゃああんたが纏めてみろよ!」


顔を真っ赤にした奈央に言われると
蓮は余裕の笑みを浮かべた