空の姫と海の王子



「っ………ごめん、」


止まれ


「ごめんね、……あれ、おかしいな……っ」


止まれ、止まれ、止まれ


「もういい………っ!」


涙でぐちゃぐちゃな春を
蓮は強く抱き締めた


不安、恐怖、孤独、悲しみ

それを押さえ込んで

義務感、責任感、使命感

不安定な感情を上書きして


小さな身体に詰め込まれた感情が
見つけてくれと、溢れ出す

助けてくれと、声をあげる


「もう、嘘は付かなくていい。一人で抱え込まないでいい。春ちゃんは忘れたの?」


春ちゃんには

仲間がいるんだよ


「っ……!」


感情が、溢れ出した

大声を上げて泣いた

怖かったんだ

本当は、死にたくなんて、ない

ずっとみんなと一緒にいたい

春が守った世界で
みんなが笑っているなら


そこに、春もいたい