そうして私は海から出た。
ただうつ向いて。
「花火……約束しただろ?最後まで一緒だって。」
「…うん」
「だったら最後の最後まで一緒だ。僕は花火と一緒だよ。」
私が頷くと幸くんは近くのコンビニでタオルを買ってきた。
「電車来ちゃうよ。行こう。」
幸くんは私の手をひいて歩いた。
夏祭りの場に行くと大勢の人達が騒いでいた。
屋台がたくさん並んでいて、子供達は笑顔で眺めている。
少し歩くと一つの屋台に目がとまった。
「…金魚すくい」
たくさんの赤い金魚から黒い金魚まで水の中を泳ぎ回っていた。
「僕必死にとったんだよ。」
「幸くんすごいね」
人間から見てみると金魚ってこんなに小さいんだ。
「花火、あっちに花火がよく見えるとこあるからそこ行こ。」
連れられるとそこは河原だった。
「幸くんと出会った河原だ。」
「そうだよ。」
祭りから少し離れた河原は花火がよく見えるところだった。
「あと、何分?」
「…あと…10分だよ…」
「そ…っか…」
あと10分
時計の音が耳にこだまする。
「花火……、僕花火のこと忘れないよ。絶対忘れない。」
「…うん。」
「僕、頑張るよ。いつか花火に会えるまで、今よりずっといい男になるから」
「………幸くん、私のお願い 聞いてくれる?」
「何?」
神さま
神さま
「絶対 幸せになって……?」
神さま、お願いです。
ただうつ向いて。
「花火……約束しただろ?最後まで一緒だって。」
「…うん」
「だったら最後の最後まで一緒だ。僕は花火と一緒だよ。」
私が頷くと幸くんは近くのコンビニでタオルを買ってきた。
「電車来ちゃうよ。行こう。」
幸くんは私の手をひいて歩いた。
夏祭りの場に行くと大勢の人達が騒いでいた。
屋台がたくさん並んでいて、子供達は笑顔で眺めている。
少し歩くと一つの屋台に目がとまった。
「…金魚すくい」
たくさんの赤い金魚から黒い金魚まで水の中を泳ぎ回っていた。
「僕必死にとったんだよ。」
「幸くんすごいね」
人間から見てみると金魚ってこんなに小さいんだ。
「花火、あっちに花火がよく見えるとこあるからそこ行こ。」
連れられるとそこは河原だった。
「幸くんと出会った河原だ。」
「そうだよ。」
祭りから少し離れた河原は花火がよく見えるところだった。
「あと、何分?」
「…あと…10分だよ…」
「そ…っか…」
あと10分
時計の音が耳にこだまする。
「花火……、僕花火のこと忘れないよ。絶対忘れない。」
「…うん。」
「僕、頑張るよ。いつか花火に会えるまで、今よりずっといい男になるから」
「………幸くん、私のお願い 聞いてくれる?」
「何?」
神さま
神さま
「絶対 幸せになって……?」
神さま、お願いです。


