「おっはよー!」
 
 
勢いよく教室の扉を開け、自分の席にカバンを置いたところで、その隣に座ってクラスの子と談笑していた美月に声をかける。
 
 
「おっ!?未来元気じゃん!
復活かぁ!?」

 
 
私に気付いた美月が体を反転させて、私の方へ向き、驚きながらも嬉しそうに言った。
 
 
「へへっ!まぁね。こうでないと、やっぱり私らしくないでしょ?」
 
 
「確かに。けど昨日はあれだけ凹んでたのに…とことん落ちるトコまで落ちる未来にしては、立ち直りが早過ぎる…昨日なんかあった?」
 
 
ボンッ!!
 
 
自分でも顔面真っ赤になったのが、情けない程分かった。
 
 
「べっ、別に何もないよ?」
 
 
「…ふーん…」
 
 
美月はそう呟きながら、薄目でこちらをジーっと見つめる。
 
 
まるで私の頭の中を覗き見してるみたいに…
 
 
そこへポンッと私の頭を後ろから触られたかと思うと、同時に少しハスキーだけど優しい声で『未来おはよ』と言われたのが聞こえた。
 
 
 
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