「あぁ…ごめんごめん。
何?」
 
 
 
二度目の呼び掛けに、やっと気付いた私は、隣で立つ美月の顔を見上げる。
 
 
 
「何?じゃないってば;
 
未来ってば、今日ずっとそんなじゃん。
 
何かあった?」
 
 
 
呆れ顔な美月の問い掛けに、私は何処から何処まで話せばいいか、考える。
 
 
 
だって…
 
 
昨日は色々な事が有り過ぎて…
 
何から話せばいいかなんて、話し下手な私には分からない。
 
 
「んー…
…寛人と…別れた」
 
 
「はっ!?」
 
 
 
…ズキン…
 
 
 
昨日の今日で、心の傷はまだ癒えてるハズもなく
 
『アイツ』の名を出した私は、少し胸の痛みを覚えた。
 
 
 
それでも、もう涙は出ない。
 
 
 
ん、大丈夫…
 
 
 
昨日、一輝に話したお陰で随分と気は楽だ。
 
 
 
私は昨日の寛人との『最後の日』を美月に話した。
 
 
 
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