「………」
 
 
私は今…きっと物凄ぉーく、可笑しな顔をしてるんだろう…。
 
 
 
「ち、ちょっと…、未来!?」
 
 
 
私の高校からの親友、美月(ミツキ)が、朝から固まりっぱなしで、ずっと眉間に皺を寄せた私に耐え兼ねて、肩を揺すりながら声をかける。
 
 
 
それもそのはず
 
 
 
昨日あんなに終始笑顔で話してくれた『ヤツ』は…
 
 
 
いつもと変わらず、空気の様に只ひたすら無言のまま。
 
 
 
昨日あれだけ喋ったんだから、少しくらいは話し掛けてくるかな…
 
 
とか…
 
 
『ヤツ』の本性知ったらクラスの反応ってどうなんだろ…
 
 
とか…
 
 
少し悪戯心を膨らませながら、登校してきた私の期待は大きく外れ…
 
 
 
余りに変化のない彼に、変な苛立ちさえ覚えて、結果、今の様な、親友が心配する程の形相になってしまったんだと思う。
 
 
 
「未来っ!!」
 
 
 
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